岸辺露伴の場合

ヘブンズドアーッ!」
 露伴の前に表れた男があっという間にほとんどの自由を奪われ、本と化していた。
「なになに…。この本、人名だけで埋まっているのかッ」
 黒ずくめの異様な男を元にした本は異様であった。
 ほとんどのページには人名が書かれ、ときどき人名の後に日時と病名や怪我が書かれていることがある。
 病名や怪我の場合はどれも死に至りそうなものばかり。
「ちょっと調べさせてもらうぜ…。その前に書いとこう、油断した際に攻撃されるのもバカらしいからな」
 岸辺露伴はその黒いノートに書き込んだ。"岸辺露伴には攻撃できない"と。

 40秒後。
 岸辺露伴死亡。
 死因は心臓麻痺。